わからない夜

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 セブンイレブンの店内をぐるぐる回って時間だけが過ぎていく豊永阿紀さん。わかりすぎる。豊永さんと似たような時間を私も数えきれないぐらい経験している。豊永さんは他のことに脳内のすべてが占められていての彷徨だけど、私はとにかく疲労困憊からの彷徨だ。仕事で疲れた夜など頭がまったく働かず、スーパーでもコンビニでも何を食べたいのかわからなくなって、ただただ店内をぐるぐる回ってしまう。それでも同じ棚ばかりを見て回るのは怪しいかと思い、買うつもりのないアイス売り場にたまに行ったりする。何か手を取るふりをして何を手に取ればいいのかわかっていない自分がいる。迷いに迷って、結局何かを買って食べるのだけど、空腹は満たされても心はなんだか納得していない。そんな微かな戸惑いも、寝れば忘れてしまう。

 

 夜だけでなく、昼も迷いすぎてわからなくなることがある。天神の地下街でお昼ご飯を食べようとしたけれど、どこも混んでいて、地下街を彷徨っていたら、自分は何を食べたいのかわからなくなってくることがある。最近は、自分がわからなくなってきたら、濵かつに結局吸い込まれてしまう。濵かつによく行くようになったが、福岡に来るまではウエストや天ぷらひらおは知っていても、濵かつを知らなかった。福岡に引っ越してきてまだ日が浅かった頃、豊永さんの配信で濵かつの話が出て、そこで濵かつを初めて知った。

 

 天神地下街の濵かつはカウンター席が広くて、ゆったりした気持ちで食べられるので好きだ。そして注文を終えた後の、ゴマを擦る時間が本当に好きだ。何も考えずに擦る。その時間だけは無心になれる。むしろゴマを擦るために濵かつに行っているような気さえする。ゴマを擦って心をリセットして、ついでに美味しいカツでお腹も満腹にして、わからないことばかりの日々をまたがんばる。

 

 前回と文体を変えてみたけれど、これが続くかはわからない。